仕事中パソコンのキーボードを夢中で叩いていると、
気付かぬうちに肩が丸まった姿勢になっていませんか?
デスクワーカーの約8割が該当するといわれている「巻き肩」は、
放っておくと肩こりや首こり、腰痛、さらには呼吸が浅くなる原因にも。
巻き肩とは、左右の肩が前方内側へ入り込んだ状態のこと。
肩甲骨が正常な位置から徐々に外側へ移動し、弧を描くようにして胸のほうへ引っ張られた結果、肩が丸まってしまいます。
力を抜いて腕を下げたとき、耳の直線上に肩があるのが正しい姿勢です。
巻き肩の場合は、肩が耳よりも前方に出てしまっています。
巻き肩は、肩が丸まった姿勢でのスマートフォンやパソコン、ゲーム機の長時間使用が最大の原因です。
肋骨と肩甲骨をつないでいる小胸筋が縮んで、肩甲骨を含めた肩全体が前に引っ張られることが根本的な原因ですが、
それが続くうちに肩が丸まった姿勢が癖付いてしまいます。
イメージとしては、パソコンのキーボードで文字を打ち込んでいるとき、肩が前に出ていますよね。
この姿勢こそが、縮んだ胸の筋肉をカバーしようと肩の筋肉が伸びている状態です。
毎日デスクワークをしている方は巻き肩になる可能性が比較的高いとされています。
巻き肩を緩和するにはストレッチや筋トレが効果的です。
体の背面の筋トレは非常におすすめです。
ストレッチだけでも改善できますが、背面の筋肉を強化することで、より巻き肩になりにくい体を目指せます。
巻き肩になっている方は、背中の筋肉が伸びて筋力が弱くなっている可能性があります。
背面の筋肉を鍛えると、肩から胸までの筋肉を後ろに引っ張る力が強くなり、肩甲骨が正しい位置に戻ってそのまま定着しやすくなります。
巻き肩は生活習慣の見直しも必要です。
というのも、巻き肩の発生や悪化につながるクセを直せば、徐々に正しい姿勢へ変化していくからです。
1)姿勢の改善
スマートフォンやパソコン、ゲーム機を使用するときは、体が前のめりにならないよう気をつけましょう。
筋肉が凝り固まってしまうため、長時間同じ姿勢で作業するのはNGです。
姿勢に気をつけるとともに、適度に休憩を取って筋肉が凝らないように軽い運動を挟むと、より効果的です。
2)日常的に運動
姿勢を直す以外では、日常的に運動をして筋肉を動かすといいでしょう。
ウォーキングなどの軽い運動でも、胸や肩、背中の筋肉を意識的に動かす工夫をすれば、しっかりとした巻き肩対策になります。
可能なら筋トレをして、巻き肩が原因で衰えてしまった背中の筋肉を重点的に鍛えるのがおすすめです。
3)横向きで寝る頻度を減らす
横向きで寝る習慣がある方はできれば日ごとに体勢を変えるようにして、横向きで寝る頻度を減らしましょう。
肩の筋肉への負担を減らすとともに、肩が丸まったまま寝て巻き肩が癖付くのを防ぎます。
‐姿勢が改善され印象が良くなる‐
まず考えられるメリットは、姿勢改善とそれに伴う印象アップです。
肩甲骨をはじめ肩や背中、胸の筋肉が元の位置に戻ると、自然と胸を張って背筋が伸びた姿勢になります。
顔も上向きになり、ハツラツとした印象に。
‐肩こりや首こり、頭痛、腰痛、呼吸の浅さが緩和される‐
次に挙げられるのが、健康面でのメリットです。
肩や首の筋肉の緊張状態が解け、肩甲骨がスムーズに動くようになると、血流が良くなって肩こりや首こりになるリスクが減ります。
また、頭から首の筋肉の緊張による頭痛の予防や、不良姿勢により上半身の体重を大きく受け止めていた腰の負担が減り、
腰痛防止も期待できます。
さらには胸の筋肉が柔軟性を取り戻すと、肺や肋骨への締め付けが緩和されて、深く呼吸できるように。
‐バストアップ、胸板が厚くなる‐
実は美容面でのメリットも期待できます。
巻き肩を改善すると、大胸筋、菱形筋が本来の役目を果たせるようになります。
大胸筋は胸の脂肪を支えられるようになり、菱形筋が肩甲骨を背部中央に引き寄せることで、
バストアップや胸板が厚くなる効果が見込めます。
今日から巻き肩対策を始めて、1日でも早くきれいな姿勢を手に入れましょう。